「USCPAの勉強をするか悩んでるけど、USCPAをとったら本当に監査法人に転職できるの?」
本日はこのような悩みを解決します。
USCPAは難関資格ですから、勉強するからにはしっかり転職まで成功させたいですよね。
僕もUSCPA勉強を始める前は気になりました(最終的にはBig4のアドバイザリーに転職できました。)
本記事では監査法人への転職事情を詳しく説明します。
本記事の内容
- USCPAは監査法人に転職できるか
- USCPAが監査法人に転職できる2つの理由
- USCPAが監査法人に転職する2つの大きな価値
本記事の信頼性
Minoru
- 会計知識ゼロから1年3カ月でUSCPAに合格
- 転職後はBig4アドバイザリーに勤務
USCPAは監査法人に転職できるか
結論から先に言いますと、転職できます。実際、会計経験ゼロの僕ができました。
次の3つの観点から詳しく話していきますね。
- 経理経験があってもなくても監査法人に転職できる
- Big4監査法人に加えて、準大手監査法人にも枠がある
- USCPAは監査法人以外にも転職できる
経理経験があってもなくても監査法人に転職できる
経理の一連の流れが分かっていれば、監査法人への転職に有利です。
採用側にしてみれば監査される側の目線が分かっている人はありがたいと思うからです。
ただ、会計業務の経験がなくても監査法人への転職は十分可能です。
大学卒業後に日本の公認会計士に合格して入所してくる人が昔から多いので、会計業務の経験が無い人に対して寛容な文化があります。
また、社会人経験があるという点が有利に働きます。特に上場企業などの組織内で働いてた経験があるとよいです。
監査はチームで動くので、チーム連携の機微が分かっているかどうかは採用時のポイントになります。
Big4監査法人に加えて、準大手監査法人にも枠がある
監査法人はどこも人手不足なので、大手監査法人はもちろん、準大手監査法人でも採用の枠があります。
僕が転職サイトから仕入れていた情報では、例えば京都監査法人もUSCPAを積極採用していました。
日本の公認会計士の多くが大手監査法人に採用されるので、準大手監査法人はUSCPAの採用により積極的です。
準大手監査法人から大手監査法人へ転職するルートもあるので、ワンクッションおくのも選択してありだと思います。
また、監査だけでなくM&Aなどに関わったり、幅広く会計業務を行いたいのであれば、大手よりも準大手の方がおすすめです。
USCPAは監査法人以外にも転職できる
内資・外資の経理、FP&A、コンサル、M&Aアドバイザリーへの転職機会も広がるのがUSCPAです。
監査法人だけでも転職先は幅広くありますが、これらも含めれば候補はかなりあると言えます。
年収面でも、転職直後から600万円以上は固いです。
ちなみに年収については【USCPA】合格で開ける業界と年収を108名のデータで独自分析に詳しく書いています。
USCPAが監査法人に転職できる理由
なぜUSCPAが監査法人に採用されるのか。理由は2つあります。
- 監査法人は人手不足なので、USCPAを採用したい
- 中途採用は即戦力になるので、監査法人はUSCPAを採用したい
ひとつづつ説明します。
監査法人は人手不足なので、USCPAを採用したい
監査法人は様々な理由から人手不足です。
昨今ではKAM(Key Audit Matter)が導入が決まり、監査法人は対応に追われています。
不適切会計が続いているので、チェック機能の強化を迫られている監査法人は仕事の量が増えています。
市場の透明性を促進するために開示資料を充実させることが時代の流れですので、監査法人の業務量も増加傾向なのです。
引用:日経新聞
組織内会計士(監査法人以外に勤める会計士)も増えています。
下記は組織内会計士の推移です。
出所:週刊エコノミスト
組織内会計士はこの5年間でなんと3倍に増えており、2018年は1745人に急増しました。
因みに日本公認会計士協会によると2019年12末時点の組織内会計士は1938人と2018年を上回るペースで増加しました。
このように監査法人は「業務量は増えているのに人がどんどん減る」状況に陥っており、人材確保の手段としてUSCPAの採用に積極的なのです。
中途採用は即戦力になるので、監査法人はUSCPAを採用したい
USCPAは日本の公認会計士の補充だけでなく、即戦力としても期待されます。なぜなら多くのUSCPAが社会人経験を有しているからです。
「即戦力なんて言われても困る」という方もいると思いますが、そんなことはありません。
多くの監査法人1年目社員(スタッフ)は新卒で監査法人に入ります。
監査法人はプロフェッショナルファームですから、スタッフは得てして自分で仕事の進め方を考え、習得します。
しかし、監査法人は専門知識を身に着けるための研修は豊富ですが、コミュニケーション能力はあまり鍛えられません。
一方で、事業会社で勤務した経験がある人はコミュニケーション能力を一通り身に着けていることが多いです。
そのため、1年目から仕事になじみやすく、採用側としても使いやすいのです。
監査法人1年目は知識よりも、報連相などの基本的な動作が大切です。ですからUSCPAも十分戦力になります。
(因みに、この間に知識を身に着けつつ、2年目以降に備えることが大事です。)
USCPAが監査法人に転職する価値
USCPAが監査法人に転職する価値は次の2点です。
- 専門性を身に着けられ、キャリアの選択肢が大幅に広がる
- 科目合格から転職が可能
3点目は少し話がずれますが、大事なことなので含めました。ひとつづつ説明します。
専門性を身に着けられ、キャリアの選択肢が大幅に広がる
監査法人に入ることで、会計士としての知識を鍛えることができます。USCPAで身に着けた会計・財務・監査の知識を実践の場で極められます。
これは大変貴重なことでして、監査法人でしっかり仕事をすることで、初めてUSCPAという資格が生きると思います。
というのもUSCPAは広く浅く知識を身に着けるので、実践の場で使わないと価値が十分に発揮されないんですね。
監査法人は実践の場としてこれ以上ない環境だと思います。
また、そうして専門性を身に着けられるからこそ、監査法人を挟むとキャリアの幅が大きく広がるのです。
キャリアアップ・年収アップのステージとして、監査法人は申し分ないと思います。
科目合格から転職が可能
実はUSCPAの4科目のうち、いくつか合格している状態から監査法人への転職は可能です。
目安として、2科目合格あたりから可能性があります。青田刈りのような状態にあるということですね。
この話をする理由は、科目合格で監査法人に転職するとメリットが多いからです。
まず周囲がUSCPA受験に理解があるので、勉強がとても進めやすいです。きっちり定時に帰り、勉強を進めることができます。
しかも、日常業務は監査に関することなので、監査業務にも同時並行で慣れることができます。
つまり監査の世界にいち早く飛び込みつつ、勉強も十分に進められるのです。
これも一つの「USCPAが監査法人に転職する価値」だと思い紹介しました。
一つだけ注意すべきは、USCPA受験と並行して転職の準備を進めなくてはいけない点です。
できればUSCPAの勉強を始める前から転職エージェントに転職市場を確認することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。内容をまとめると次のとおり。
- 監査法人には会計知識があっても無くても転職できる
- Big4監査法人に加えて、準大手監査法人でも求人がある
- USCPAは監査法人以外にも転職のチャンスがある
- 監査法人は構造的に人手不足なので、USCPAを採用したがっている
- USCPAは社会人経験を生かすことで監査法人内で差別化できる
- 監査法人を挟むとキャリアの幅が圧倒的に広がる
- 実は科目合格でも監査法人に転職するチャンスがある
転職に関する具体的な相談は、有名どころであればアビタスのキャリアサポートにまず相談すべきです。
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まだアビタスに通っていない人はマイナビ会計士などの転職サイトに登録し、転職エージェントに相談するのが良いと思います。
本日は以上です。また別の記事でお会いしましょう。