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米国REITのETFに投資しました。チェックポイントを公開

2020年8月28日に米国REITのETF(SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF)を購入しました。

米国REITのETFは安定的な配当が魅力ですが、このタイミングであればある程度のキャピタルゲインも望めると見込んだので購入しました。

本記事では購入までにチェックしたポイントとリターン(キャピタルゲインとインカムゲイン)の想定をお話しします。

本記事の内容

  • 米国REIT ETFの価格分析
  • 米国REIT ETFの今後の値動き予想
  • 米国REIT ETFに望めるリターン

本記事の信頼性

Minoru

  • 1000万円を海外株式で運用
  • 米国公認会計士。本業では財務会計面から企業を分析
  • ファンダメンタルズ分析を基に長期投資する方針
  • ニューテクノロジー関連が好きで、少額で投資している

米国REITのETFの価格推移

まず、米国REITのETFが割安だと考えた理由を説明していきます。価格チャートから見ていきましょう。

コロナ直後から回復するもまだ割安感あり

下記は「SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF」の価格推移です。

Bloomberg

ピークの107ドル台から今は81ドルになっているので、25%ほど下がった形です。

下がる前までは堅調な値上がりを見せています。REITは利益のほとんどを配当で吐き出してしまうので、値上がり分は資産価値の上昇分と考えられます。

NAVと完全に連動している

米国REITの株価が連動している資産価値を測る数値はNAV(Net Asset Value)となります。これはREITの総資産(時価額)から有利子負債を差し引いた値です。

通常の企業の純資産を時価額で捉えるような考え方ですね。通常の企業では利益剰余金が積み上がりますが、REITはこれを配当として吐き出すので、不動産の時価額とほぼ連動するというわけです。

下表は「SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF」のマーケット価格とNAVの増減割合(過去対比)です。「RWR」がマーケット価格で「RWR(NAV)」がNAVです。

 

State Street Global Advisors

前述の説明から当然ではありますが、マーケット価格がほとんどNAVの価格に連動しているのが分かります。つまりマーケット価格の減少分25%は不動産価値の減少と考えられます。

不動産価値は不動産の収益性で決まりますので、企業のオフィス利用や個人のモール等での買い物が減少すると、不動産価値の減少につながります。

コロナの影響でこれらがかなり落ちていることがNAV減少の要因と思われます。

裏を返せば、経済再開に伴ってNAVも回復すると思われるので、1年・2年単位では25%程度のキャピタルゲインが見込めると考えています。

米国REITと政策金利の関係

2020年からFRBが適用しているゼロ金利政策は当面継続

FRB(連邦準備理事会)は本日(8月27日)、物価上昇率が「一定期間の間」2%を超える水準を目指すと表明しました。

下表(上)は物価上昇率の推移ですが、こちらを見るとこの目標がストレッチした高い目標であることが分かります。

日本経済新聞

ではFRBがこれをどう達成するかと言うと、いわゆる「ゼロ金利政策」です。上表(下)を見ると、米国の政策金利が2020年から(コロナ対策で)0%になっていることが分かります。

物価上昇率が「一定期間の間」2%を超える水準とするために、この「ゼロ金利政策」はしばらくは続くことが想定されます。

これにより不動産ローンが低水準になり、支払利息が減少と想定

「ゼロ金利政策」が米国REITにどう影響を与えるかと言うと、不動産ローンが低水準になると想定しています。

REITは不動産を購入する際、50%前後を不動産ローンで調達します。その多くは変動金利と想定されます。

したがって、「ゼロ金利政策」の影響で不動産ローンが低水準となり、REITの金利負担が低下すると想定されます。

金利負担の低下は(税引き後に)利益水準の上昇につながるので、配当の上昇要因です。

米国REITのETFは安全策として購入

「不動産ローンの金利が低くなるなら、米国REITのETFじゃなく米国不動産会社のETFを買えばよいのでは?」という疑問が聞こえてくるので、少し捕捉します。

確かに米国不動産会社のETFは低金利の恩恵をフルに受けられるので、有望な投資対象として検討しました。

ネックになったのは、米国の消費指数です。企業の消費は回復の兆しがみられるものの、個人消費はまだまだといったところでした。

不動産会社の顧客は得てして個人です。個人消費の将来的な戻りペースはかなり不透明なので、投資にはまだ早いと判断しました。

「じゃあ米国REITはどうして投資するのか」ですが、米国REITは得てして大手テナントが入っており、しかも長期のリース契約が結ばれています。

そのため、不景気時でも賃貸収入が見込めるのです(ただし、変動賃料も採用されているでしょうから、多少は下がります。)

実際、米国REIT ETF(SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF)の配当はコロナ禍でも同水準で推移しています。下表をご覧ください。

Dividend Investor

上記のとおり、2019年上半期の1株あたり配当額が1.411ドル(0.867ドル+0.544ドル)なのに対し、2020年上半期の1株あたり配当額は1.288ドル(0.705ドル+0.583ドル)とほぼ同水準です。

なお、ホテルREITなどは変動賃料の採用割合が高いので、最近の賃料収入は壊滅的と思われます。

しかし、僕が投資した米国REIT ETF(SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF)の構成割合は下記の通りなので、問題ないと判断しました。

State Street Global Advisors

上記のとおり、ホテルの構成割合は3.43%と最小です。小売り(Retail)が13.01%ありますが、この辺りはコロナワクチンの配布を待たずに回復すると見ています(アメリカ人は楽観主義者なので)

米国REITのETFに期待すること

下記2点から、年間で9% - 14%のリターンを期待しています。

  • キャピタルゲイン(価格の上昇):年間5% - 10%
  • インカムゲイン(配当利回り):4%程度

ETFの価格は次の2年~3年でコロナ前まで戻してくれればと考えています。なので次の3年間はホールド予定です。

配当利回りは低金利を追い風に、4%程度で推移してくれればありがたいです。

ちなみに下表の「Index Dividend Yields」が現時点の配当利回りなので、少し下駄をはいてもらいたいです。

State Street Global Advisors

まとめ

本記事の内容をまとめると次のとおりです。

  • ETFの価格はNAVと完全に連動しているので、中期的に上昇しそう(割安感アリ)
  • FRBの発表からゼロ金利政策が当面続くとわかるので、米国REITに追い風
  • 経済環境は米国不動産会社のETFも同じだが、REITの方が構造上、収益が安定
  • キャピタルゲインと配当で、年間9% - 15%のリターンを期待

REITの個別株になると財務的にチェックするポイントがいくつかあってややこしいのですが、ETFであれば基本はNAVとETFの値を比較するだけだでシンプルだと考えています。

REITのビジネスモデルや投資タイミングについて理解を深まれば幸いです。

本記事は以上です。また別の記事でお会いしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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